上の子の赤ちゃん返りでお悩みのママへ
- 上の子の赤ちゃん返りで悩んでいます。2歳の男の子ですが、下の子が生まれたのをきっかけに、毎晩夜泣きもされて参っています。
- 下のお子さんが生まれて、上のお子さんに赤ちゃん返りや夜泣きをされてしまうのですね。新生児のお世話に加えて、上の子の赤ちゃん返り・・・。本当に大変だろうな、と心情お察しします。上の子が赤ちゃん返りをしている時、子どもとどんなふうに関わったら良いのでしょうか?アドラー心理学の観点からお答えいたします。
1.赤ちゃん返りには注目しない
下の子が生まれ、上の子が赤ちゃん返りをしてママを困らせている時。つい上の子に「あなたお兄ちゃん(お姉ちゃん)でしょう?!」と言ったり、イライラして上の子に怒りをぶつけてしまう!というような場面はありませんか?
本当は出来るはずなのに、わざとやってくれなかったり。
ちょっとした事で不機嫌になって愚図られたり、イヤイヤされたり
ママを困らせる事ばかりされてしまう・・・
新生児のお世話や家事で余裕のない時に、上の子にこんな態度を取られてしまうとどうしてもイライラしてしまうし、怒りをぶつけたくなってしまいますよね。
しかしアドラー心理学の観点から考えると、ここで赤ちゃん返りをしているお子さんに対して怒りをぶつけてしまう(怒りで反応してしまう)というのは逆効果!!
というのも、子どものこうした困った行動の裏にはママの注目を得たいという目的が隠れているからです。
子どもはいつもママの注目を得たいという欲求を持っています。注目を得る為ならどんなことでもしたいと思います。
本当は、構って貰いたい。甘えたい。遊んで欲しい。たくさん褒めて欲しい。
プラスの注目をたくさん得たいと思っています。
しかし、ママが忙しかったり余裕がなかったりして、プラスの注目を十分に与えられずにいると、子どもはマイナスの注目でも良いから得ようとします。
子どもはママを困らせてでも、ママの注目を得たいのです。
マイナスの注目には、怒る、叱る、怒鳴るなどの行為も含まれます。
つまり、怒りで反応してしまうというのも、お子さんに注目を与えている事になりますので、お子さんからしたら赤ちゃん返りをする→ママからの注目をGET出来た!
という事になり、子どもにとっては作戦成功になってしまうのです。
ではどうしたら良いのか。
それは、赤ちゃん返りをしている時に注目を与えない事です。
赤ちゃん返りしてもママは注目しないよー。その作戦、もう通用しないよー。
という事を、一貫した行動で示してみてください。(もちろん言葉には出さずに)
どうしても赤ちゃん返りをしているお子さんを見てイライラしてしまう時は、「ママちょっとやることがあるから」などと言って、その場を離れてしまうのも良いでしょう。
2.赤ちゃん返りも必要な時間と割り切る
子どもが赤ちゃんに焼きもちを焼いて、ちょっとした事で不機嫌になって愚図ったり、泣いたり暴れたり・・・という行動をとっているのを見ると、ママは何とかしなければ・・・と思い、叱ったり、なだめたり、といった行動を取りがちですが(場合によっては気持ちを切り替えてあげる事も大切ですが)子どもにとっては、実はそんな風に赤ちゃん返りで暴れながら感情を放出する時間も必要な時間です。
今まで散々ママを独り占め出来ていたのに、突然それが新しい家族の誕生によって奪われてしまった。
これは、上の子にとっては最初に訪れる最大の試練です。そしてそれは、誰かが肩代わりしてあげる事も出来ません。自分で折り合いをつけながら乗り越えるしかないんです。
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから泣かないの!!」なんて我慢させなくても大丈夫。
我慢しなくてもいいから、少し放っておいてあげて、今は思う存分エネルギーを放電させてあげましょう。
きっと自分でちゃんと乗り越えてくれるから大丈夫です。
3.気持ちに注目をする
最初に、赤ちゃん返りには注目しないという事を書きました。赤ちゃん返りをしてしまうお子さんの主な目的は
・お母さんの注目を得たい
・お母さんの関心を引きたい
などの目的が隠れているからでした。
しかし、赤ちゃん返りという行動には注目をしない代わりに、注目して頂きたいものがあります。
それは、お子さんの気持ちの部分です。
そう。子どもが困った行動をしている時。行動には注目をしない方が良いけれど、気持ちには注目をした方が良いのです。
赤ちゃん返りをしている時のお子さんはどんな気持ちなのでしょうか。
ママに甘えたい、ママと遊びたい。赤ちゃんばっかりズルい。悲しい、寂しい。分かって欲しい。
おそらく、こんな想いが隠れているのかもしれません。
まだ2歳頃だと自分の気持ちを伝えたり、整理するのも難しいと思うので、そんな時はママがお子さんの気持ちを代弁して共感してあげましょう。
暴れている最中は何を言っても難しいと思うので、お子さんが少し落ち着いてからがいいと思います。
ママが自分の気持ちを分かってくれた、ちゃんと聞いて貰えた。こんな安心感が、子どもが自分の力で目の前の試練を乗り越える力になります。
4.普段からプラスの注目を増やす
子どもはよく「ママ見てー!」「ママ!ママー!」って言ってきますよね。子どもはいつも、ママに見て欲しい、ママの関心を得たい、ママに注目されたいという欲求を持っています。
なので、プラスの注目を十分に得られる事ができないと、マイナスの注目でも良いので得たい、と思うようになってしまいます。これが、子どもの困った行動を引き起こすの要因の一つです。
なので赤ちゃん返りなども含め、子どもの困った行動には注目をしない方が良いのですが、その前にもっと大切な事があります。
普段からちょこちょこプラスの注目を与えるという事です。
どんなにささいな事でも良いので、プラスの注目を普段から意識してちょこちょこ増やしていってみてください。
子どもの主な目的はママの注目を得ることなので、プラスの注目が増えていくと、子どもからすればわざわざ困った行動をしてママの注目を得ようとする必要がなくなる為、自然と困った行動は減っていくと思います。
「あなたが大好きだよ」
「赤ちゃんに優しくしてくれて嬉しいな」
「さすがお兄ちゃん(お姉ちゃん)だね」
「あなたがいてくれているおかげで助かっているよ」
「頼りにしてるよ。ありがとう。 」
など、少しでも上のお子さんが何か手伝ってくれた時にはすかさず感謝の気持ちを伝えてあげたいですね。
ママが上の子を上手に立ててあげると、少しずつお兄ちゃん、お姉ちゃんとしての責任感も育っていくのかもしれません。
出来る限り、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)でしょう!我慢しなさい!」といったような自尊心を傷つけてしまう言葉は避けたいものです(^^;
まだ小さいから、色々言ってもちゃんと言葉も通じないし、難しい・・・など思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、言葉がまだあまり分からなくても大丈夫!!!
ママがお子さんを思う気持ちや想いは必ず伝わると思います。
赤ちゃん返りの時期は本当に大変だと思いますが、パパや祖父母など周りの信頼できる人をたくさん頼りながら乗り切れると良いですね!
何よりも、充分過ぎるくらい頑張っている自分への勇気づけも忘れないでくださいね(*^^*)