子どもを尊重する保育とは?自由と枠組みのバランスが子どもの主体性を育てる

「子どもを尊重したい」「丁寧に関わりたい」そう思っているのに、気づけば「つい注意してしまう」「つい急かしてしまう」。そんな風にモヤモヤを感じてしまうこと、ありませんか?

この記事でお伝えしていること

  • 「子どもを尊重する保育」とは?
  • 日常の言葉がけから見直す関係づくり
  • “自由”と“枠組み”のバランスについて
  • 子どもの主体性と安心感を育む関わり

「子どもを尊重する保育」をテーマにした定期研修を実施しました

忙しい日々の中で、気づけば保育が流れ作業のようになってしまい、 「これでいいのかな?」と感じたり、モヤモヤしてしまうことはありませんか?

活動の場面でも、日常生活の何気ないひとこまでも、 子どもを尊重する視点を持つことはできます。

今回は、定期研修を実施している鹿児島の保育園さんにて、 「子どもを尊重する保育」というテーマで研修を行いました。


(お子さんたちの午睡の時間に、同じ内容の研修を2回実施しました)

今回は、子どもの人権・言葉がけからの視点、そしてアドラー心理学の考え方から、「子どもを尊重する保育」について先生方と一緒に考えました。

アドラー心理学では、大人と子どもは上下関係ではなく、お互いを認め合い、信頼し合う “対等な関係”をベースに考えます。
子どもを指導する対象として見るのではなく、一人の人として尊重しながら関わる。そのような視点から、日々のやり取りを見直す時間になりました。

研修では、日常の具体的な場面を取り上げながら、 「どんな関わりが子どもの尊重につながるのか」をテーマに、 先生方が自分の保育を振り返りながら意見を出し合いました。
日頃の言葉がけや、子どもへのまなざし、気持ちの受けとめ方など、 それぞれの実践の中で気づきが生まれていたようです。

言葉がけの視点から

研修の前半では、日常の言葉がけを切り口に、 子どもとの関係づくりを見つめ直しました。 子どもを尊重したいと思いながらも、余裕がなくて「つい注意してしまう」「つい急がせてしまう」そんな風に悩んでしまうこと、ありませんか? しかし、そうした何気ないやり取りの中にも、子どもを尊重するヒントがあります。 声のかけ方ひとつで受け取り方が変わり、安心感や自信が生まれることを先生方と一緒に確かめていきました。

 

自由と規律のバランス

「子どもを尊重する保育」というテーマをお伝えしていると、他の研修や講座でも、先生方からこんな声をいただくことがあります。

  • 「子どもを尊重しすぎると、子どもの言うことを何でも聞くようになってしまうのでは?」
  • 「子ども主体になり過ぎると、わがままを助長してしまうのでは?」

こうした悩みは、どの現場でも共通して聞かれるテーマです。

そこで研修の後半では、 アドラー心理学でいう「権利と責任」、 モンテッソーリ教育でいう「自由と規律」の視点からも整理を行いました。

どちらも意味するところは共通しており、「自由」と「規律(責任)」はコインの表と裏のような存在で、ワンセットの関係にあります。

“自由”とは、野放しに何でも好き勝手にしてよいということではなく、 自分の行動に責任をもち、他者を尊重しながら選択すること。

一方で“規律”とは、子どもを縛るためのルールではなく、 子どもが安心して自分らしく行動できるように支える枠組みです。

自由がなければ子どもの内側から湧き上がる意欲や自律は芽を出しにくくなります。けれど、枠組みが何もなければ子どもは不安や混乱の中に置かれてしまいます。

その両方が調和した関わりや場の中でこそ、 子どもは安心して「自ら選び、考え、行動する力」を育んでいくのです。

 

本当の自由とは?

自由には、必ず枠があります。例えば

思いを言葉にする自由はあっても、相手の心を傷つけていい自由はない。

また、
「眠くないならお昼寝しなくてもいいよ」という自由はあるかもしれませんが、
寝ている子がいるお部屋の中で走り回ったり、大声でお喋りしていい自由はないですよね。

子どもが感じている“本当の自由”とは、何をしても許されることではなく、自分も相手も大切にできる安心の中で、自ら選び、行動できること。

そのバランスの中にこそ、子どもの意欲と自律が育っていくのだと思います。

子どもを尊重するということ

「子どもを尊重する」という言葉はよく耳にしますが、実際の保育の中でどんな言葉がけや行動がそれにあたるのかは、とても奥の深いテーマです。

たとえば、一人の子どもの「やりたいこと」と、まわりの子どもたちが望んでいることが違うとき。

どう伝えるか、どう関わるか――。その一つひとつの選択の中に、“尊重する”という姿勢が問われています。

子どもの気持ちを受けとめながらも、社会の中で共に生きる力を育てていくこと。

その両方を支えることが大切なのではないでしょうか。

研修での学びは、日々の現場の中でこそ意味を持ちます。子ども一人ひとりの姿に合わせて、「今、どんな関わりが必要だろう」と立ち止まって考えること。その積み重ねが、“尊重する保育”を形づくっていくのだと思います。

心理学を活かした実践的な研修をお届けしています

日々の忙しさの中で、
「もっと子どもを尊重したいのに、つい叱ってしまう」
「チームで同じ方向に向かいたいけれど、伝え方に迷う」

そんな想いを抱く先生方に寄り添いながら、
子育てと保育の学び舎 cocorone では、アドラー心理学をベースにした研修を各地で行っています。

「叱らない保育」「子どもを尊重する保育」「発達特性のある子の関わり」など、
保育現場の課題や雰囲気に合わせて、内容をオーダーメイドで設計しています。

実際にご依頼くださった園からは、
「職員同士の雰囲気が柔らかくなった」
「子どものまなざしや声がけが変わった」
といった嬉しいお声も多数、届いています。

オンライン研修にも対応しており、全国どこからでもご相談いただけます。

保育現場の課題や雰囲気に合わせて、内容をオーダーメイドで設計しています