茨城県神栖市で「伝え上手になろう」研修を実施しました|丁寧な保育を支える言葉がけの学び
保育士の言葉がけは、子どもの安心感や自己肯定感を育てる大切な鍵です。
今回は、茨城県神栖市にある萬徳寺保育園さんで実施した「丁寧な保育」研修の第3回目「伝え上手になろう」の研修レポートをお届けします。
目次
- 保育見学で感じた安心の土台
- 言葉がけをテーマにした保育士研修について
- 「早くしなさい」はどう言い換える?
- 「どんな言葉を選ぶか」という視点
保育見学で感じた安心の土台
午前中は保育の様子を見学させていただき、感じたことをお伝えしながら軽いフィードバックや簡単なアドバイスも少しだけさせていただきました。
外部の私が入ってもお子さんたちは警戒する様子がなく、のびのびと遊びを楽しむ姿を見せてくれました。
その自然な姿から、先生たちが日々やさしく寄り添い、子どもたちの安心感や信頼関係を大切にしておられることが伝わってきました。


室内での遊びの展開やコーナーの使い方、制作活動も、子どもたちの声を丁寧に拾いながら“やりたい気持ち”を大切に進められていて、
手作りのクリスマス制作がたくさん飾られており、その温かさがとても心に残りました。
どのお部屋にもあたたかい雰囲気が流れていて、子どもたちが安心して過ごせる場がしっかりと整えられていることを感じました。
午後は、午前中の様子を踏まえながら、伝え方の工夫について深めていきました。
言葉がけをテーマにした保育士研修について
午後の研修では今年度のテーマである「丁寧な保育」の中から、今回は「伝え上手になろう」をテーマに進めました。


(研修は午睡の時間を活用して行ったため、同じ内容を2日間にわたり実施しました。)
子どもに伝わりやすい言葉の工夫と、子どもとの信頼関係につながる言葉かけについて、ワークやケーススタディを通して学びを深めました。例えば
- 否定語を肯定語に置き換える言い換え
- 抽象的なメッセージを具体的なメッセージにする
- I(アイ)メッセージ
- 依頼口調での伝え方
- 子どもの考えを引き出すための質問
など。どれも現場で役立つ視点であり、保育士の関わりの質を高める要素です。グループワークの時間では、先生方が日常の場面を思い浮かべながら意見を交わし、すぐに実践に活かせる視点がいくつも共有されていました。大人の伝え方が子どもの安心感にどうつながるかを整理しました。

「早くして!」はどう言い換える?
研修の中で「早くして!」という言葉をどのように言い換えるかを考えるワークを行いました。
「早く着替えて!」「早く片付けて!」など、日常でつい出てしまう言葉を取り上げながら、より伝わりやすい表現を一緒に探しました。
この時、ある先生が
「そういえば、早くしてって最近殆ど使わなくなりましたよね」
と話してくださいました。
また別の先生は、
「早くして、ではなく、待ってるね、と伝えたいですね」
と考えを共有してくださいました。
もちろん、大人の都合で子どもたちに急いでほしい場面はたくさんありますよね。
しかしそんな時も急かすのではなく、依頼口調で子どもに協力を求めたり、必要に応じて「待っているね」という姿勢を示すことは、子どもにとっても
「自分のペースを尊重して貰えている」
「ありのままを受け止めて貰えている」
そんな安心感に繋がっていきます。
先生方のお話を伺いながら、私自身も大切にしたい視点をあらためて思い起こす時間になりました。
グループで行ったケーススタディでは、
「その伝え方なら子どもに届きそう」
「明日から試してみたい」
といった意見が自然に交わされ、日々の実践につながる学びの時間になっていました。
研修の最後は「ヨイ出し」で締めくくり、お互いの良いところを伝え合いながら、職員同士の関係づくりにもつながる温かい時間となりました。
萬徳寺保育園さんが大切にしている「優しい保育」「丁寧な保育」の姿勢が先生方の言葉や日々の実践からしっかりと感じられ、園全体として丁寧な関わりを積み重ねていることを改めて実感しました。


「どんな言葉を選ぶか」という視点
今回の研修を通して改めて感じたのは、丁寧な保育の中でも「どんな言葉を選ぶか」という視点が、日々の関わりをより良くしていく大切な要素だということです。
言葉がけに正解はありません。子どもによっても、場面によっても、同じ声かけが届く日と届かない日があります。
それでも、大人がどんな意図を持って言葉を選ぶかで、子どもの受け取り方が変わっていきます。
萬徳寺保育園さんでも、
・否定語を肯定語に言い換えようとする視点が全体に広がっていた
・肯定語だけでなく、そこに「寄り添い言葉をプラスしたい」という声も先生方からでていた
・先生同士で「その表現なら子どもに届きそうですね」と言葉のヒントを共有していた
こうした姿が自然に生まれていました。
乳幼児期の子どもたちは、大人の言葉をそのまま受け取り、日常の環境として吸収していきます。
大人が無意識に使っている言葉も、子どもにとっては毎日の空気のようなものです。
だからこそ、目的をもって、意図をもって、言葉を選んでいきたいですね。
研修は知識を学ぶだけでなく、園としての保育観をそろえたり、チームで共通の視点を持ったりするきっかけにもなります。
これからも現場で使える小さな言葉の工夫や、子どもが安心して動けるための関わり方を、園の皆さんと一緒に深めていけたら嬉しく思っています。
最後に
日々の保育の中で
- 「子どもを尊重したいけれど、忙しさの中で難しいことがある」
- 「園として大切にしたい関わり方を、チームで共通の軸として育てていきたい」
そんな想いを抱く先生方は少なくありません。
子育てと保育の学び舎 cocorone では、アドラー心理学をベースに
園が大切にしたい保育観をチームで育て、日々の保育に落とし込んでいくための、実践的な研修を多数ご提供しております。
「叱らない保育」「子どもを尊重する言葉がけ」「アドラー流・勇気づけ研修」など、
保育現場の課題や雰囲気に合わせて、内容をオーダーメイドで設計しています。
実際にご依頼くださった園からは、
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