三鷹市の小学校でPTA講演|ギャングエイジの関わり方と勇気づけ・発達支援
三鷹市の小学校にて、PTA主催の講演会でお話させていただきました。
今回の講演テーマは
「この関わり方でいいのかな?」と迷う小学生保護者の方へ
〜成長段階別・親子関係が楽になるヒント〜
今日は講演のレポートをお届けします。

【目次】
1.ギャングエイジとは?小学生の行動理解
2.アドラー心理学で考える子どもの行動の目的
3.親子関係が楽になる3つの関わり方
4.アドラー流・勇気づけとは何か
5.発達支援の視点「困った子は困っている子」
6.講演後のご感想
7.小学校PTA講演会・保育園研修で外部講師をお探しの方へ
ギャングエイジとは?小学生の行動理解
今回の講演では、保護者の皆さまから特にご相談の多い
ギャングエイジについてお話ししました。
ギャングエイジとは、主に小学校中学年から高学年頃に見られる発達の時期で、仲間との関係が重要になり、集団の中で過ごすことが増えていく時期です。2~3歳頃に見られるイヤイヤ期(第一次反抗期)と思春期(第二次反抗期)の間にあたる時期であり、中間反抗期とも言われます。
この時期の子どもたちは、
・自分で決めたい
・一人前として扱ってほしい
・分かってほしい
・認めてほしい
といった思いを強く持つようになります。
また、友達との関係をとても大切にするようになり、親よりも仲間との繋がりを優先する姿も見られるようになります。自分なりの考えや価値観も育ち始め、自分の意見を主張する場面も増えていきます。
そのため、口答えや反抗、へりくつといった行動が増えることがありますが
それは問題ではなく自立に向かう成長のサインです。つまり、発達の過程において大切な通過点なのです。

アドラー心理学で考える子どもの行動の目的
子どもの行動を見ていると
「なんでそんなことをするの?」
「どうして言う事を聞かないの?」
という視点で考えることが、日常の中では多いのではないかと思います。
子どもの行動を理解しようとする時、その理由を考えることはとても大切です。
ただ、アドラー心理学ではその理由を「原因」ではなく「目的」という視点から見ていくことを重視しています。
子どもは、その子なりに何かを満たそうとして行動しています。
親子関係が楽になる3つの関わり方
講演では、ギャングエイジの子どもとの関わり方として、親子関係を楽にするためのポイントを3つに絞ってお伝えしました。
・戦いのリングから降りる
・対等に話す
・小さな承認を増やす
これらは子どもの行動を変えるためのテクニックではなく、親子関係の土台を整えていくためにも大切な関わり方です。
子どもと「勝ち負け」の関係になると、関係は苦しくなっていきます。
特にギャングエイジの時期は、大人が子どもをコントロールしようとすればするほど反発が強くなります。
戦いのリングから降りる
子どもが反抗的な態度を取ってきたり、口答えやへりくつが増えると、ついこちらも感情的になってしまったり、同じ土俵に立って言い返してしまうこともありますよね。
しかし、そのやりとりは「どちらが正しいか」という力比べになりやすく、気づかないうちに子どもが作った戦いのリングの上に乗ってしまうことになります。
大切なのはそのリング(同じ土俵)に乗らないことです。反抗や口答えも、子どもが自立へ向かう中で見られる姿の一つです。
その場で正しさをぶつけ合うのではなく、一度受け止めて決着を急がず、落ち着いた態度で関わることが大切です。
そして、子どもと穏やかに過ごせている時に感謝の気持ちを伝えたり、日常の中での小さな貢献に目を向けていくことで、関係性は少しづつ変わっていきます。
対等に話す
ギャングエイジの時期の子どもたちは、「子ども扱いされたくない」「一人の人として認めて欲しい」という思いを強く持つようになります。
そのため、大人が一方的に指示をしたり正そうとすると、反発や口答えが返ってくることが増えていきます。
ここで大切なのは「上から一方的に伝える関係」ではなく、「横で対話をする関係」に変えていくことです。
例えば
・指示をするのではなく相談する。
・大人が決めるのではなく、一緒に考える
そんな関わりに変えていくことで、子どもは「自分も尊重されている」と感じやすくなります。
対等に話すというのは、親の立場をなくすことではなく、一人の人として子どもと向き合うことです。
小さな承認を増やす
承認というと特別なことのように感じてしまいますが、何も特別なことだけでなく
大切なのは日常の中で小さな承認を増やしていくことです。
私たちはつい、できていないことや子どもたちの問題行動に意識が向きがちですが、日々の中にはすでに出来ていることや頑張っている姿がたくさんあります。
そうした当たり前の中にある子どもの姿に気づき、言葉にしていくこと。そんな積み重ねが子どもとの信頼関係を育てていきます。

アドラー流・勇気づけとは何か
後半では「勇気づけ」についてお話ししました。
勇気づけとは、
子どもが自分の目の前の課題を、自らの力で乗り越えることが出来るように、それをサポートする関わりです。
子どもが困っている時やうまくいかない時、私たちはつい「こうしたらいいよ」「だから言ったでしょう」と、子どもの代わりに答えを出したり、解決しようとしてしまうことがあります。
ですがそれを繰り返していくと、子どもは「どうしたらいいか」と自分で考える機会を失い、大人に頼る関係になりやすくなります。
勇気づけでは、大人が子どもの課題を代わりに解決するのではなく、
・どうしたらうまくいくと思う?
・あなたはどうしたい?
・どんな方法がありそうかな?
といった関わりを通して、子ども自身が考え、選び、行動することを支えていきます。
うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあります。ですがその経験こそが、子どもが自分の力で乗り越えていく力を育てていきます。
発達支援の視点「困った子は困っている子」
講演の最後には、発達支援の視点についてもお伝えしました。
「困った子」は「困っている子」であること。
そして、子どもを変えようとするのではなく、環境を調整するという視点です。
講演では、「叱るより、整える」という関わりをお伝えしました。
具体的には、
・環境を整える
・見通しを持たせる
・視覚的支援
・感覚(前庭覚・固有覚)への配慮
といった支援によって、子どもが過ごしやすい状態をつくっていきます。
そして、こうした関わりの土台にあるのが安心感です。
安心して過ごせる環境の中でこそ、子どもは本来持っている力を発揮し、少しずつできることを増やしていきます。

講演後のご感想
講演は副校長先生もご参加くださり、熱心に話を聞いてくださいました。
「アドラー心理学について先生から学ばせていただき、考え方を取り入れたり、もっと知りたいと思いました。勇気づけができる関わり方を追求していきたいです」
そんな嬉しいお言葉もいただきました。
また保護者の皆さまからも、嬉しいご感想をたくさん頂いたので、少しだけご紹介いたします。
・知らなかったことをたくさん教えて頂いて、早速実践してみたいことばかりでした。
・講演会の雰囲気が穏やかで良かった
・とても貴重なお話を分かりやすくお話していただきありがとうございました。早速勇気づけを家族や自分に実践していきたいです。
・目的論の話が腑に落ちて、今自分に必要なことだと感じました。子どもの行動が理解できない時に思い出すようにしたいです。
・先生ご自身の体験談やお子さんの話を聴いて、励まされました。
・普段どうしても上からになってしまいがちですが、子どもと対等に接することの大切さを感じました。
・今日の内容を夫にも共有して、夫婦で実践しようと思いました。

副校長先生、PTAの皆さまと。温かく迎えていただきありがとうございました。
安心感がすべての土台
子どもの育ちにおいて最も大切なのは「安心感」です。
安心できる関係の中でこそ、子どもは挑戦し、失敗し、学んでいきます。
うまくいかない時も受け止めて貰える、自分には居場所があると思える、そんな感覚があるからこそ、子どもは自ら前へ進む力を持つことができます。
そして何より、お母さんの笑顔が子どもの心の栄養になります。講演の最後に、参加者さんから「余裕がない時はどうしたらいいですか?」というご質問をいただきました。
私がそれについてお伝えしたのは、「完璧なお母さんになろうとしなくても大丈夫です」ということです。
実は、子どもにとっての「いいお母さん」は完璧なお母さんではありません。むしろ、何でも完璧に出来るお母さんは、子どもにとってプレッシャーになってしまうこともあります。
余裕がなくてついイライラしてしまうことがあっても、うまく対応できない時があっても、まずはありのままの不完全な自分にOKをだしてあげてください。
勇気づけは、自分自身から始まります。
小学校PTA講演会・保育園研修で外部講師をお探しの方へ
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ギャングエイジの関わり方、勇気づけ、発達支援、アドラー心理学を活かした子どもへの言葉がけなど、
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