課題の分離って?アドラー式勇気づけの子育て講座SMILE@オンラインZOOMを開催中です
課題の分離という言葉をご存知でしょうか?
岸見一郎先生が著書の、日本で600万部を突破した大ベストセラー『嫌われる勇気』に出てくる言葉で、2017年に加里奈さんが主演でドラマ化されたドラマ『嫌われる勇気』の中では、「それは私の課題ではありません。」という台詞が毎回出てきて話題になりました。課題の分離は本やドラマで知ったという方も多いかもしれません。
しかし課題の分離は『嫌われる勇気』でメジャーとなったので、アドラーが言った言葉だと勘違いされている方も多いと思いますが、実はこれ。アドラーが言った言葉ではなく、アドラー心理学の考えを基にしてプログラムされた愛と勇気づけの親子関係セミナーSMILEが発祥なんです。
課題の分離って?
簡単に言うと、自分の課題と自分以外の他者の課題を分けて考え、線引きをしましょうという考え方です。
線引きをしたら、基本的には相手の課題には介入しません。
例えば。子どもが宿題をしない、遅刻が多い、兄弟げんかばかりする、友達ができないなど。これは子どもの課題なので、親は基本的には介入しません。
初めて聞いた方は、少し冷たく感じるかもしれませんね。しかし、課題の分離を実践している親子関係は決して冷たい親子関係ではありません。実は親子関係や夫婦関係、友人関係なども含め人間関係の問題の多くは課題の分離が出来ていないという事が原因だったりします。
特に、親子や夫婦など関係が近ければ近いほど、自分の課題と相手の課題がごちゃ混ぜになりやすいのです。
『嫌われる勇気』の著者の岸見一郎先生は、あるテレビ番組に出演されていた時に課題の分離を実践している親子は、冷たい親子関係なのではなく、涼しい親子関係だと表現されていました。
涼しい親子関係という表現がすごく分かりやすいですよね!それは例えば、頼まれてもいないのに相手の課題に土足でずかずかと入り込んでしまうような暑苦しい関係でもなく、「私には関係ないわ」と他人事のように突き放すだけの冷たい関係でもないんです。
涼しい関係とは、残暑が終わって少しずつ秋の気配を感じるようなさわやかで過ごしやすい、とても居心地の良い関係なのかもしれません。
課題の分離に込められる意味
課題の分離は、より良い親子関係を含めた人間関係を築く上でも欠かせない考え方になります。
ではなぜ課題の分離をする事が大事なのでしょうか。
それは、本来人間は自分の課題は自分の力で乗り越えたいという強い欲求があるからです。
課題というと少し難しい感じがするかもしれませんが、私たちは生まれた時から今日までずっと、目の前の小さな課題を自分の力で乗り越えながらここまで成長してきました。
赤ちゃんの時は、ハイハイをしたりお母さんのおっぱいから卒業して幼児食を食べ始めたり、歩けるようになることが課題だった時期もありますよね。
幼少期の頃は、お友達を作ったり、お友達と仲直りをしたり、苦手なピーマンを食べられるようになることが課題だったこともあるかもしれません。
大人になった今も目の前にはやはり課題があって、それを自分の力で乗り越えながら私たちは成長し続けています。成長したいという強い欲求があるのに、相手の許可なく、勝手に相手の課題を肩代わりして解決してしまうのは相手にとっても失礼なことなんです。つまり課題の分離には
- きっとあなたはあなたの課題を自分で乗り越えられる
- 信じて見守っているよ
そんな深いメッセージが込められています。課題の分離は、信頼という勇気づけが基盤となって成り立つんです。
相手の課題に相手の許可なく勝手に介入するすることは、相手の勇気を奪います。
そして、相手が自分の力で自分の課題を乗り越えられるようにサポートをする関わり、それが勇気づけなんです。
勇気づけの親子関係を学んでみませんか?